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米国大統領選挙:トランプ・バンス陣営に勝算ありとみる理由4つ

アメリカ大統領選
J3
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2024年アメリカ合衆国大統領選挙の投開票日まであと4日。

今回は僕なりに米国大統領選挙の勝敗のゆくえを大胆予測してみようと思います。

トランプ大統領再選の可能性は相当ある

僕の結論は

  • 共和党トランプ大統領候補とバンス副大統領候補の陣営が勝つ確率は相当ある
  • 民主党ハリス・ワルツ陣営と勢力バランスがすごく拮抗しているのでわずかな差で負ける可能性もなくはないが、一般に思われているよりトランプ・バンス陣営の集票力は強い

となります。

では僕がトランプ元大統領の再選はありうると読む、その根拠を見ていきます。

この分析は米国大統領選挙の開票結果を保証するものではありません。

対ウクライナ軍事支援に消極的なアメリカ

トランプ候補は対ウクライナ軍事支援に消極的。そして「自分ならプーチンを停戦するよう説得できる」と主張し、NATOとの関係はあまり重視しない方針です。

さらに未曽有の大事件でも起きないかぎり、大半の米国市民は現在提供している水準以上の軍事・財政的支援には原則反対とみられます。

それはなぜかというと

  1. 去年10月に中東で起きたハマスとイスラエルの戦争により、現在進行形で続いているパレスチナ・ガザ地区での惨状のほうに人々の関心が分散している
  2. ウクライナ情勢はまだまだ長引きそうな膠着状態に入っており、急展開は予想されない。つまりウクライナ側はさらなる軍事支援を必要とし続ける。この状況を一般の米国市民は一刻も早く終わらせたいと願っている

という心理的要素が大きいからです。

対する民主党ハリス候補はウクライナ支持・NATO重視を明確に打ち出しています。

しかし上にあげた理由をみるに、そんなハリス候補の方針を米国民の大半が支持するとは考えにくいと僕は読みます。

女性票もそこそこ取れる

米大統領選挙のたびにかならず議論の俎上にあげられる「妊娠中絶する権利」。

この論点は現在の米国では、以前に比べてそれほど重要視されていない気がします。

理由の一つとしては、2022年以降のインフレ激化や「ラストベルト地帯(*のちに説明します)」で経済的に困窮する住民が増えている現状では、一般市民の心の中ではそれら生活に直接影響する喫緊の課題に比べ妊娠中絶の件はそこまで優先順位は高くない、ということがあると考えます。

Jさん
Jさん

ここ数カ月米国人の知人たちに僕も意見を聞いてみましたが、女性有権者でも上記の点を以前みたいに重視していない人たちが増えた印象を受けました

よってこの論点が投票結果にもたらす影響はあまり大きくないと僕は考えます。

トランプ氏側のメディア戦略が効いている

共和党トランプ・バンス陣営を支持してる著名ビジネスマンはたくさんいますが、中でも世界一の大富豪、イーロン・マスクがトランプ氏を積極的に支援しているのが目立ちます。

【和訳】トランプ大統領2期目は合衆国がずっと待ち望んでいた楽しい4年間になるはず。絶対素晴らしい日々になるよ!

*上記和訳はJ3による

                                              

マスク氏は幅広い世代から注目と支持を集めていますが、彼の支持者層もある意味トランプの「票田」であると言ってもよいでしょう。

一方でハリス陣営のメディア戦略は2ヶ月ほどは若年層にアピールするスタイルが好評だったのですが、その後失速してきている感じです。

イーロン・マスクはトランプ支持

バンス氏の武器「経歴・若さ」が活きている

共和党・副大統領候補バンス氏の自伝「Hillbilly Elegy」(日本語題名: 『ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち』)は全米ベストセラーとなり、その後Netflix映画にもなりました。

白人貧困層(に近い生育環境)に負けず自身の努力と老祖母の精神的支えをたよりに海兵隊へ進んだ後、名門大を飛び級卒業し弁護士として身を立てた生い立ち、それがJD バンス氏。

まさにアメリカンドリームを体現したような人なのですが、バンス氏が生まれ育った「ラストベルト」地帯の各州住民からの支持を集めているのは想像にかたくないでしょう。

【ラストベルトとは何か?】

ざっくりいうとイリノイ・インディアナ・ミシガン・オハイオ・ペンシルベニア・ウィスコンシンの6州に散らばる都市たちのこと。70年代以降に製造業が撤退したことにより経済的打撃を受けた地域である。

*くわしいラストベルトについての解説はこのリンク先の第一生命経済研究所サイトをご覧ください

Jさん
Jさん

ヒルビリー・エレジー、ちょうど僕も原書を読了したとこですが、本文中にも「ラストベルト」の没落と経済的困窮している人達の描写が何度も出てきてなんともわびしくもの悲しい雰囲気が感じられました…

さらにバンス氏自身の40歳という若さ

前回の大統領選がバイデン大統領(77才)とトランプ元大統領(73才)の対決だったことや、現在のトランプ元大統領がもし返り咲くとすれば78才の大統領となることを考えると、このバンス副大統領候補の若さを望ましい要素とみている米国市民は多いと僕は考えます。

対する民主党側はハリス大統領候補もワルツ副大統領候補も双方とも60才。まだ国家のリーダーとして活躍できる年齢とはいえ、とくに活力みなぎるとはいえない気はします。

バンス氏は元海兵隊員

ざっくりとした分析ですが、以上の「もっとも差を生み出していると僕が感じる主要素4つ」が共和党のトランプ・バンス陣営へ勝利をもたらすように個人的には感じています。

まとめ

では今回のまとめです。

まとめ
  • ウクライナ情勢については消極的な姿勢の有権者が多い
  • 妊娠中絶に関しての姿勢の差はあまり投票結果を左右しない
  • トランプ氏陣営のメディア戦略が効いている
  • バンス氏の経歴・若さが活きている
  • 以上4つの大きな要素にもとづいてみると、トランプ氏再選はありうる(*ただしハリス候補と勢力が拮抗しているので僅差で敗れる可能性もある)

投開票日の11月5日(火)がまさに目前ですが、僕の分析が何かの参考になれば幸いです。

最後まで読んで下さって有難うございました。

ABOUT ME
Jさん
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某国で学者の卵やってます
米国西海岸・オーストラリア東海岸・日本・シンガポールに長期で暮らしてきた日本人アラサー♂。日本語・英語・ヘッタクソ中国語喋ります。最近ゼロからドイツ語も始めました。
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